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タゴシット TMD-キットIBLは米国オキシス・インターナショナル社で開発された蛍光偏光免疫測定 (Fluorescence Polarization Immunoassay, FPIA) の技術を用いたテイコプラニンの血中濃度測定のための検査薬である。 本検査薬は、抗菌活性測定 (Microbiological assay) と良く相関し、血清又は血漿を検体として短時間でテイコプラニンの血中濃度測定を実施できるよう考案されたものである。

本キットは、3試薬からなり、それぞれの試薬キャップにA,T,Bを表示。

試薬A テイコプラニン抗体試液 3mL1瓶
抗テイコプラニンポリクローナル抗体(ヒツジ)lgG 分画 37.5mg
(保存剤としてアジ化ナトリウムを含有)
試薬T 蛍光標識テイコプラニン抗原液 3mL1瓶
蛍光標識テイコプラニン原液 1.2mg
(保存剤としてアジ化ナトリウムを含有)
試薬B 分散調整液 3mL1瓶

血清又は血漿中のテイコプラニンの測定

本法は、蛍光偏光免疫測定法を応用して、被検者の検体(血清又は血漿)中のテイコプラニンを測定するものである。
検体由来のテイコプラニンと蛍光標識されたテイコプラニンが反応溶液中で抗テイコプラニン特異抗体と競合的に抗原-抗体反応を起こし、検体由来のテイコプラニンの量に逆依存的に蛍光標識テイコプラニン-抗体複合体の形成量が増大する。この反応溶液に偏光励起光を照射することにより、分子量の小さい未反応蛍光標識テイコプラニン(F)は反応液中での回転運動による蛍光偏光解消現象により蛍光平行偏光成分強度は低く、一方、抗体と複合体を形成した蛍光標識テイコプラニン(B)は高分子となり回転運動が制限され蛍光偏光解消現象が弱まるので蛍光平行偏光成分強度はより高く測定される。つまり、蛍光平行偏光成分強度を測定することで蛍光標識テイコプラニンの抗体への結合/遊離の比率(B/F比)を知ることができる。
予め、テイコプラニン濃度既知の標準血清を用いて、その濃度と蛍光平行偏光成分強度測定値で検量線を作成しておき、検体の測定で得られた蛍光行偏光成分強度測定値から検体中のテイコプラニン濃度を検量線から読み取れる。

器具及び試薬等

1. 器具・機器
  以下を用いて測定すること。
  (1) 血液採取器具
  (2) 血清又は血漿分離器具
  (3) ピペット(75μL以上採取可能なもの)
  (4) 蛍光平行偏光成分強度測定装置*

2. 本キット
  試薬の調整及び保存
  (1) 本キットは使用前の試薬調製は不要である
  (2) 各試薬の保存は2~8℃で行い、測定前に15~25℃に戻しておく
  (3) 使用後の試薬は栓をして、2~8℃に保存する。(試薬瓶中では遮光保存される。)

3. 本キットに含まれない試薬
  -10℃以下に保存された「テイコプラニン標準血清」、あるいは「テイコプラニンコントロール血清」は融解後、15~25℃に戻し、軽く振ってから使用す。使用後は2~8℃に保存する。
  (1) テイコプラニン標準血清 (A~F):
  A 0μ g/ml
  B 5.0μ g/ml
  C 10.0μ g/ml
  D 25.0μ g/ml
  E 50.0μ g/ml
  F 100.0μ g/ml
  (2) テイコプラニンコントロール標準血清:各2mL 1瓶
  Low, Medium, High

4. 被検検体
  血清又は血漿

5. 測定法
  測定操作は、測定機器のマニュアルに従って行う。


6. パラメータ
  測定実施例 (パラメータの変更については、マニュアル等に従って行う。)

#.1
SPL VOL
2.0
#.2
SPL REP
1
#.3
LOLIM
0.00
#.4
HILIM
100.00
#.5
CAL VOL
2.0
#.6
CAL REP
2
#.7
CONC A
0.00
#.8
CONC B
5.00
#.9
CONC C
10.00
#.10
CONC D
25.00
#.11
CONC E
50.00
#.12
CONC F
100.00
#.13
UNIT
0
#.14
CRV FIT
2
#.15
MX DEV
6.0
#.16
MN POLA
160.0
#.17
MN SPAN
75.0
#.18
MODE
4
#.19
GAIN
40
#.20
MX BKG
1600
#.21
MN TR
*

*:各機器毎に値は既設定

7. 検量線測定例
  (1) 検量線作成は2回測定、検体の測定は1回測定で設定した例。

ID
CONC
AVGP
FPIA
PERR
A
0.00
191.22
191.22
0.00
B
5.00
168.44
168.03
0.41
C
10.00
151.86
152.39
-0.53
D
25.00
124.82
124.59
0.23
E
50.00
102.83
102.80
0.03
F
100.00
84.90
84.95
-0.05

  (2) 検量線

器具及び試薬等

  1. 使用中は、試薬キャップを保持位置に正確に置き、試薬キャップの取り違えをを避けること。
  2. テイコプラニンの値が測定範囲(4.0~100μg/mL)を越える場合の再測定は、被検検体をテイコプラニンを含まない血清あるいは「テイコプラニン標準血清」のレベルA(0μg/mL)で希釈して測定すること。
  3. 特に血漿では、凍結保存により、浮遊物・凝集物の形成を認めることがあるので、測定に際して、遠心分離し浮遊物・凝集物を除去すること。

適切な治療濃度として、トラフレベル(troughlevel)の血中濃度は5~10μg/mLが報告されている。詳細は、「注射用タゴシット」の添付文書を参考にすること。

  1. 感度
    テイコプラニン0μg/mLと5μg/mLでの蛍光平行偏光成分強度測定値の差(蛍光偏光解消度)は20以上。
  2. 特異性
    既知濃度の管理用血清(8μg/mL、36μg/mL、76μg/mL)を測定したとき、測定値は既知濃度の±15%以内。
  3. 再現性
    管理用血清(8μg/mL、36μg/mL、76μg/mL)を8回測定したときの%CVは9%以下。
    日差再現性ロット間再現性の%CVは9%以下。
  4. 測定範囲
    4.0~100μg/mL (検出限界:2.0μg/mL)
  5. 測定値に影響を与える諸因子
    (1)妨害物質
    以下の物質を正常人血清に添加して検討した結果、測定値への影響は認められなかった。
    ・ ヘモグロビン
    ・ 中性脂肪
    ・ 非抱合型ビリルビン
    ・ 抱合型ビリルビン
    ・ ビタミンC
    (2)コレステロール
    テイコプラニンの高濃度存在下でコレステロール高値のときに、測定値が低くなる現象が認められた(参考値 コレステロール値:286mg/dL以上、テイコプラニン濃度:65.84μg/mLの場合)。
    高コレステロール患者検体の測定には注意すること。
    (3)自己免疫疾患患者検体
    テイコプラニン非存在下でリウマチ因子(RF)754IU/mLの検体及び抗核抗体陽性の検体の測定結果において、いずれも偽陽性反応は認められなかった。リウマチ因子高値検体でテイコプラニンが高濃度に存在したとき、テイコプラニンがより高濃度に検出される傾向が認められた(参考値 RF値: 171IU/mL以上、テイコプラニン濃度:73.88μg/mL)。
    (4)CRP高値患者検体
    CRP高値検体にテイコプラニンが高濃度に共存する場合、テイコプラニンがより高濃度に検出される傾向が認められた(参考値 CRP値:18.5mg/dL以上、テイコプラニン濃度:76.5μg/mL)。
    CRPが高値のテイコプラニン投与患者検体の測定には注意すること。
    (5)併用薬等の影響
    以下の薬物等についての検討した結果、測定値に影響は認められなかった。
    (抗生物質)
    アルベカシン ゲンタマイシン
    アンピシリン セファロチン
    リファンピシン バンコマイシン
    トリメトプリム イソニアジド
    スルファメトキサゾール リストセチン
    (その他の薬物)
    カフェイン フロセミド
    フェニトイン アセトアミノフェン
    アセチルサリチル酸 イブプロフェン
    (その他)
    ヘパリン シュウ酸
    エデト酸ナトリウム クエン酸ナトリウム
    フッ化ナトリウム

  1. Microbiological assayとの相関
    患者血漿146検体を用いての、本法(y)とMicrobiological assay法(x)との相関は、相関係数 r=0.967、回帰式 y=0.959x=-3.52と良好であった。
  2. 較正用基準物質
    テイコプラニン標準血清はテイコプラニンWHO標準品に基づいて作製されたテイコプラニン標準血清(別売)を使用すること。

  1. 検体には、血清又は血漿を用いる。
  2. 製造番号の異なる試薬を混ぜて使用しないこと。
  3. 使用後の試薬は遮光し、2~8℃で保存すること。
  4. 外箱に記入の有効期限内で使用すること。
  5. 患者検体を取り扱う際には、HBV、HIV等が陽性の検体が存在する場合があるので、検体の取り扱いには充分注意すること。
  6. 「テイコプラニン標準血清」(別売)及「テイコプラニンコントロール血清」(別売)はHBV、HIV陰性を確認した原料で製造されているが、患者検体と同等の注意をもって取り扱うこと。
  7. 被検検体(血清又は血しょう)は、2~8℃に保存すること。採血後、すぐに測定しない場合は、-20℃以下で凍結保存すること。
  8. 本キットの「テイコプラニン抗体試液」及び「蛍光標識テイコプラニン抗原液」には、保存剤としてアジ化ナトリウムを含有している。銅、鉛などの金属と反応して爆発性の化合物をつくるので、廃棄に際しては充分希釈して行うこと。
  9. 本キットの使用に際して発生した測定機器等の動作不良、破損等については、保証いたしかねます。

: 2~8℃
使用期限: 12ケ月、使用期限は外箱に表示。

タゴシッドTDMキット-IBL:100テスト用
製造番号:70201

テイコプラニン標準血清:1ml×6
製造番号:70202
テイコプラニンコントロール血清:2ml×3
製造番号:70203

1)Awni WM.et al., Ther. Drug Monit. 13(6),511,1991
2)松本ら,医学と薬学,38,621,1997

株式会社 免疫生物研究所 営業部
群馬県高崎市あら町5-1
TEL:027-310-8040 FAX:027-310-8045

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