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製品関連2026/07/22
【論文紹介】血清N-Titinと尿N-Titinの関連性 ― 消化器悪性腫瘍(GIM)患者104例の比較検討 ―
本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。
 
 Titinは横紋筋に存在する巨大タンパク質であり、その分解産物であるN末端フラグメント(N-Titin)は筋障害の指標として注目されています。これまで臨床研究では、尿中N-Titinのクレアチニン補正値(pmol/mg Cr)が主に利用されてきましたが、血清N-Titinの臨床的意義については十分な知見がありませんでした。

 東京医科大学茨城医療センター 診療部門 消化器外科 教授 下田 貢 先生ら の研究グループは、消化器悪性腫瘍(GIM)患者を対象に術前の血清と尿のN-Titinを同時測定し、その関連性を検証しました。本研究には、GIMに対して手術を受けた104例が登録され、術前に採血および採尿を行い、N-Titinを測定するとともに、体組成解析指標との関連が検討されました。

【対象】
 肝胆膵癌 42例
 大腸癌 36例
 上部消化管癌 26例
 (男性76例、女性28例、年齢中央値68歳)

 その結果、血清N-Titin(pmol/L)と尿N-Titin(pmol/mg Cr)の間には強い正の相関が認められました(r=0.78、P<0.001)。また、両者は体脂肪率(PBF)、脂肪量指数(FMI)、Phase Angle(PhA)、細胞外液比(ECW/TBW)および年齢に対してほぼ同様の相関パターンを示し、骨格筋量指数(SMI)との有意な相関は認められませんでした。これらの結果は、血清N-Titinと尿N-Titinが共通した生体内変化を反映している可能性を示しています。一方で、筋量指標であるSMIとの関連がみられなかったことから、著者らは、N-Titinが筋肉量よりも筋線維の分解や損傷などの筋状態を反映している可能性を考察しています。

 本研究は、GIM患者において血清N-Titinと尿N-Titinが強く相関することを示した先駆的な報告です。従来尿検体で行われてきたN-Titin評価を血液検査でも実施できる可能性が示唆されました。血清N-Titinは尿Cre補正を必要とせず、尿検体で評価が困難な透析患者や腎機能障害患者への応用可能性についても言及されています。

 血清N-Titinは、GIM患者における筋障害評価や周術期リスク評価に活用できる新たなバイオマーカーとなる可能性があります。今後、サルコペニアや低栄養状態との関連、術後合併症および長期予後との関連が検証されることで、血清N-Titinの臨床的意義がより明らかになることが期待されます。

詳しくは下記よりご参照ください。

Mitsugi Shimoda et al.
Comparison of preoperative urinary Titin levels and serum Titin levels in patients with gastrointestinal malignancy
J Gastrointest Oncol. 2026;17(3):146.


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抗体関連事業本部 営業部
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