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- 製品関連2017/10/10
- ANGPTL2と心不全患者における心機能障害の研究 -論文紹介-

アンジオポエチン様タンパク質2(ANGPTL2)はANGPTLファミリーに属する分泌型の糖タンパク質で、オートクライン/パラクラインシグナルによって組織のリモデリングを促進することで組織の恒常性の維持に貢献するといわれています。
しかしながら、過剰なANGPTL2シグナルは慢性炎症から不可逆的な病的組織のリモデリングを誘導し、その結果、肥満、メタボリックシンドローム、2型糖尿病、動脈硬化、がん、等の様々な病気を引き起こすことになります。
下記の論文では、拡張型心筋症患者と横大動脈狭窄モデルマウスの心機能障害例において、血中ANGPTL2濃度の上昇がみられたと報告されています。
Circulating ANGPTL2 Levels Increase in Humans and Mice Exhibiting Cardiac Dysfunction. Tian Z et al. Circ J. PMID: 28890470
また、心不全で上昇したANGPTL2は、ストレス障害を受けた心臓の心筋細胞からの分泌によるものが主であり、心不全患者における心機能障害を反映するものであると報告されています。
血中ANGPTL2濃度の測定には当社製品#27745 Human ANGPTL2 Assay Kit – IBLが使用されています。
下記論文の総説では、病的にストレス障害を受けた心臓において誘導される過剰なANGPTL2シグナルが、心筋のエネルギー代謝が減弱することによって、心機能障害を促進させる、と述べています。
また、近年、血中ANGPTL2濃度の増加と心機能障害や心不全との相関性、ANGPTL2発現と細胞老化との関係性等が報告されており、ANGPTL2のオートクライン/パラクラインシグナルはエージングに伴う心疾患を促進させる新しいファクターと考えられます。
本総説ではANGPTL2機能と心疾患との関係性について述べています。
ANGPTL2 - A New Causal Player in Accelerating Heart Disease Development in the Aging. Oike Y et al. Circ J 2017; 81: 1379-1385 PMID: 28867689
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株式会社免疫生物研究所
診断・試薬事業部
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