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イベント・その他2022/06/01
ダニ感染症SFTSに関する報告
最近の新聞記事(朝日新聞、5月22日、27日)において、マダニが媒介する感染症、重症熱性血小板減少症(SFTS)が、原因ウイルス(SFTSV)に感染したネコやイヌ等の動物を介してヒトにも感染することが報告されました。また、中国においても同じような記事が、報告されており患者数は、日本に比べかなり多いものと予想されます。今後、日本をはじめ中国や韓国などアジア諸国では、患者数が増大することが懸念されております。

これまでは、マダニかまれることで直接ヒトが感染し発症しておりましたが、近年、マダニにかまれて感染したネコやイヌを経由して、飼い主や獣医療従事者が感染する例が報告されており、十分な注意が必要とのことです。日本では、昨年2021年に過去最多の109人が報告されており、ヒトがSFTSVに感染すると、嘔吐、下血、発熱などを発症し致死率は6.3~30%と報告されております。

弊社とAbcontek Inc.(韓国企業)との合弁会社である株式会社AIBioは、早くからSFTSに着目し、その治療薬候補としてSFTSV中和抗体の開発を進めており、早期の実用化を目指しております。現時点においては、CDMO(医薬品受託開発製造)企業にてマスターセルバンク(MCB)及びワーキングセルバンク(WCB)を製造し、製造条件の最適化をおこない、非臨床試験薬の製造、及びカニクイザルによる非臨床安全性試験の準備を進めており、今期中に終了する予定です。

SFTSについて
SFTSVは2011年に中国で発見されたブニヤウイルス科フレボウイルス属に分類される新規ウイルスであり主にマダニを媒介してヒトや動物に感染する。感染すると、6日~2週間の潜伏期を経て、発熱、消化器症状、白血球減少、血小板減少などが認められ、致死率は6.3~30%と報告されている。現在までに有効な治療薬やワクチンは存在せず、対処療法のみの対応となっている。
2013年以降日本では641人(2021年7月現在)の患者が報告されており、中国では1300人以上(2016年)、韓国259人(2018年)と増加傾向にある。

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株式会社免疫生物研究所(IBL)~抗体開発への想い(社長メッセージ)~
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