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製品関連2023/05/11
セノリティクス(老化細胞除去)成分の経口摂取はα-Klothoを回復させる

本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。

メイヨー・クリニック医学部総合内科学部門(ロチェスター、アメリカ合衆国)のDr. James L. Kirkland先生の研究グループは、1)老化細胞、非老化細胞の培養上清由来の培地での各種のヒト初代培養細胞を用いた培養実験、2)加齢マウス、肥満マウス、老化細胞を移植したマウスにセノリティクス(老化細胞除去)成分を投与した実験、3)突発性肺線維症の患者にセノリティクス成分と医薬品の組み合わせを投与した試験を行い、これらの研究において、細胞でのα-Klotho発現やマウスやヒトの尿中α-Klothoを評価しました。

この結果、1)老化細胞からの分泌成分に暴露した各種の非老化細胞ではα-Klotho発現が低下していたこと、2)老化細胞を移植した若齢のマウスでは脳でのα-Klotho発現が低下し、尿中レベルは低下したこと、また、加齢マウス、食事誘発性の肥満マウス、老化細胞を移植したマウスにおいて、老化した細胞の遺伝学的、薬理学的選択除去は尿中でのα-Klothoレベルを上昇させ、腎臓、脳でのα-Klotho発現を上昇させたことを明らかにしました。
また、3)ヒトの突発性肺線維症患者へのセノリティクス成分と医薬品の組み合わせの投与は尿中のα-Klothoレベルを回復させたと報告しました。

Zhu Y et al. Orally-active, clinically-translatable senolytics restore α-Klotho in mice and humans. EBioMedicine. 2022 Mar;77:103912.

(背景)
α-Klothoは加齢に伴う有害な変化や疾患を緩和する働きがある抗老化に関連の蛋白として研究されています。
実際、α-Klothoの低下は様々な疾患、加齢に伴う特徴として報告されています。これまでの非臨床研究はα-Klotho発現を押し上げることが治療につながる可能性を示唆してきましたが、α-Klothoのレベルを増やす実用的な手段は知られていませんでした。

本報告において経口摂取可能なセノリティクス成分はマウス、ヒトにおいて老化を改善したとともにα-Klothoレベルを回復させたと結語されており、注目されます。

本論文では、マウスおよびヒト尿中α-Klothoの測定に当社の下記 測定キットが使用されています。

#27601 Mouse soluble α-Klotho Assay Kit - IBL
#27998 Human soluble α-Klotho Assay Kit - IBL

皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。

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