IBL ニュース

製品関連 ニュース

製品関連2019/06/28
血清LRG値の変化は原発性胆汁性胆管炎(PBC)の予後と関連する

本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。
 

福島県立医科大学 消化器内科学 林 学 先生らは肝生検により診断された原発性胆汁性胆管炎(PBC)患者129名を対象としたretrospectiveな臨床研究を行い 治療前(129名)、治療開始後(80名)の血清中leucine-rich alpha 2-glycoprotein(LRG)を測定しました。

生化学検査の結果、組織所見、肝硬変関連症状の発症との関連を解析した結果、血清LRGは1)PBC患者では健常者と比較して有意に高く、2) ウルソデオキシコール酸(UDCA)による治療後は有意に低下(55.8 μg/mL vs 39.8 μg/mL,P<0.001)が認められ、3)治療前LRGと治療後LRGの変化量(ΔLRG)は組織所見と独立して 肝硬変関連症状の発症と関連したことなどを明らかにしました。
 



(論文)
Changes in serum levels of leucine-rich α2-glycoprotein predict prognosis in primary biliary cholangitis. Hayashi M et al. Hepatol Res. 2018 Nov 24.

PBCは自己免疫応答により肝内小型胆管が障害され 、無治療ないし治療反応が不良の場合は、肝線維化、肝硬変へ至る難治性の疾患で、日本での人口10万人あたりの有病率は11.6(2004年)から33.8 (2018年)に増加しています。また現在のPBCの標準治療であるウルソデオキシコール酸(UDCA)での20~30%は 反応が不良とされています。(Kanzo vol.60 supplement(1)(2019) A40-41)

本論文では血清LRG変化のPBCの予後予測因子としての有用性が述べられており、注目されます。

本報告では、血清LRGの測定に 当社#27769 Human LRG Assay Kit - IBLが使用されています。

皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。

製品検索はこちら 

お気軽にお問合せください。

株式会社免疫生物研究所
診断・試薬事業本部
営業部

TEL: 0274-50-8666
Email: do-ibl@ibl-japan.co.jp