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製品関連2021/01/14
脳卒中における尿中Titin N-fragment上昇と臨床転帰

本IBLニュースで紹介している当社の製品は、研究用試薬であり、診断や医療目的に用いることはできません。

徳島大学病院 救急集中治療部 中西 信人先生 らは急性の脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)で入院の患者41名について入院初日、3、5、7日の経日で尿中Titin N-fragmentの変動を評価、ピーク値と退院時の身体障害度、神経学的重症度、要介護度との関係を調べました。この結果、尿中Titin N-fragmentは脳卒中発症後に急上昇しており、ピーク値は退院時の転帰不良と関連したと報告しました。

Ishihara M et al. Elevated Urinary Titin and its Associated Clinical Outcomes after Acute Stroke. J Stroke Cerebrovasc Dis. 2020 Dec 23;30(3):105561 

(背景)
脳卒中において筋減少は高い割合に発生し、患者の転帰不良と関連することが報告されています。 一方、Titin N-fragmentは筋ジストロフィー、スポーツ医学、心疾患、肝疾患などで筋損傷を尿中で反映する因子として報告されていますが、脳卒中での報告はこれまでありませんでした。

本報告では、脳卒中患者の尿中Titin N-fragmentは、脳卒中診療において重要な指標である modified Rankin Scale (mRS)、National Institutes of Health Stroke Scale (NIHSS)、Barthel index (BI) と関連したとしており、今後 Titin N-fragmentが脳卒中後のリハビリテーション、運動や栄養介入の研究でも有用となる可能性があり注目されます。

本論文では、尿中Titin N-fragmentの測定に、当社 #27900 Titin N-Fragment Assay Kit - IBL が使用されています。

皆様の研究活動にお役立て頂ければ幸いです。

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